音ゲー破壊録 ユタイジ 前編 〜フレグラ紫 討伐編〜
この記事はQUaverブログリレー2023 12/30分のものです。
※このブログの内容はフィクションです。登場する人名等は架空のもので、実在する人物・団体等とはおそらく関係ありません。
音 ゲ ー 破 壊 録
ユ タ イ ジ
登場人物・あらすじ
・伊藤 ユタイジ
某大学に在学しているが授業には行かず、コカコーラの鯨飲とpixivエロ絵漁りに明け暮れ、街で見かけた百合に挟まろうとする愚者を拘束して『滝行(はかいこうせんedit)の刑』に処すことでストレス解消を図るなど、劣悪かつ最低な生活を送っている青年。(誰?)
ある日、同級生のN畑、M藤の二人が真譜面のAP埋めを経由してmaimaiのプレイスキルを向上させていたことを思い出し、半信半疑ではあったが上手くなるため、手始めに『スイートマジック(MAS)』をAPする。
これをきっかけに、ユタイジは初期譜面の魅力に引き込まれ、溺れていく。
・語り手
このブログは9割くらいコイツが喋る。(←マジで誰?)
第0話:14の新規SSS+...出ない...!!!
2023年 5月上旬 某日
ユタイジは苦悩していた。
原因はシンプルである。でらっくすRATING*1が伸び悩んでいたのだ。
当時のレートは15800台。ここから更に数字を大きくするためには、14.4〜14.6のSSS+を増やしていくのがオーソドックスな手法だ。
「SSSまでなら出せる」譜面は増えていた。しかしながら、精度面を思うように改善できなくてスコアが頭打ちになる曲が多かった。
当時レートを伸ばすこと以外の目標をユタイジは持っていなかった。
故に数字を増やせない時期は、これすなわち虚無・・・! 虚しさ、MAX・・・!
ここから暫くは惰性でプレイする時間が増えた。
2023年 5月中旬 某日
が、きっかけは突然訪れた・・・!
ユタイジ「あれ、なんか鳥出たぞ」
(初セリフがそんなんでいいのか、ユタイジ・・・!)
この時のスコアはまぐれで出したものだ。
しかしFragranceという楽曲が大好きなユタイジにとって、非常に嬉しいものだった。
ユタイジ「そういえばフレグラって真譜面か、N畑とM藤が埋めてた楽曲群だよな...」
その時だった。
とてつもないほどの閃光....光が....
ユタイジの、脳を刺す・・・・・ !
『そうかっ・・・!』
閃く・・・!
『真神確定だ・・・!』
『やっと見つけた、オレの目標・・・!』
第1話:真譜面
真譜面とは
maimaiには所謂『神プレート』というアイテムが存在する。*2。
これは特定のバージョンの全楽曲を全難易度(BASIC〜MASTER)APする*3ことで取得できる、スーパーウルトラ=ハイパーインテリジェンスなアイテムだ。
また、神プレート対象楽曲のMASTERを全APした際は『○○神確定』という言葉が使われる傾向にある。
その神プレートの一つである『真神』は、「maimai」と「maimai PLUS」の2つのバージョンを全難易度全APすることでゲットできる。故に、この2バージョンに収録されている楽曲は真譜面と呼ばれる。
すなわちユタイジが目指す真神確定とは、
「maimai」・「maimai PLUS」のMASTER譜面 全曲AP*4
を意味する。
埋め方
ユタイジ「俺も埋めるぞ、真譜面っ・・・・・!」
N畑「やるなら下からレベル順で埋めていくといーとぜ」
ユタイジ「おう」
ユタイジ「とは言ったものの、下の難易度の曲は全然知らないものばかりだ・・・」
いきなり知らない譜面をやるのはあまり気が進まなかった。
そこで、記念すべき1曲目のAPは大好きな曲である『スイートマジック(Lv.12)』にすると決め、無事、達成・・・・!
『楽しいっ・・・!!!』
『楽しいぞっ・・・、これ・・・・!!』
ユタイジはそれ以降、ほぼセオリー通りに、下のレベルから順に埋めていった。
Lv11が終わったらLv11+、その次が12、更にその次は12+・・・という要領だ。
◎忘れていたので補足:真譜面の特徴
一言でいうと、キモい・・・!
が・・・!この一言で片付けるのはナンセンスなので、もう少し具体的に挙げると
①誘導が不親切
(例:『御旗のもとに(Lv12+)』のAメロの16分逆手トリル)
いい曲。
②人体構造に配慮のない配置が飛んでくる
(逆手配置・クソヤバいイーチ*5等)
例:Sky High【Reborn】のMASTER譜面。
7番から1番まで16分回転を捌いた直後に来る[2,3]イーチ(は?)。
終わってる。(ちなみにコイツは逆手配置もやばい)
③遅めの流し・回転が頻出。
流し・回転は遅い方が精度が取りにくいので、練習しておく価値は十分にある*6。
(例:『City Escape: Act 1(MASTER Lv12+)』
こいつも1箇所ヤバい場所にイーチ降ってくるけど良曲良譜面
BPM130なので流し・回転は結構遅い。ガチ押し練習にも最適
④激ヤバなスライド
(例:Color My World(MASTER 12))
スライドを丁寧になぞりながら、タップの処理を要求される
こいつはBPM94なのでスライドめっちゃ遅い
めちゃくちゃ大雑把にまとめると、まあこういう感じの譜面が多い。
(下のレベルから埋めていくのを推奨されている理由の一つに、上記の①〜④のような、現代の譜面にはあまり見られない曲者配置が多く、初期譜面特有の傾向に慣れなければいけないことが挙げられる。と思う。)
裏を返せば、真譜面を全曲APまできちんと詰めると
・maimai特有の基礎地力(ゴリ押し力、流し・回転の地力、スライド地力)
・認識力
(意味不明な場所にノーツが飛んでくることがあるので、認識にリソースを割く必要がある。故に認識力の向上も期待できる)
・座学・研究の習慣(≒運指構築力)
maimaiの上達には欠かせない、このPOWER達が自然と身に付くのだ・・・・!(多分)
(POWER(ぱわ)... POWER(ぱわ)...)
Q.真譜面を詰めてて、ユタイジは苦しくなかったのか?
A.『さいこ〜〜〜〜っ』
ユタイジのモチベーションは今までmaimaiをやってきた中で最高潮だった。
一曲一曲が癖が強く難しい分、APを出せた時の達成感はとても大きいものであった。
そして、何よりもユタイジが楽しみにしていたのは
古き良き名曲に出会うことであった・・・!
『聞いてくれっ・・・!真譜面は譜面傾向のせいで敬遠されがちだが、すごく良い曲が多いんだ・・・!遊んでくれ・・・!たのむ・・・!』
泣き虫O'clock
Lionheart
ぴぴぱぷぅ!
ちなみにPVは現在3曲とも削除されている・・・
号泣っ・・・!
止まらないユタイジ
ユタイジは進み続ける・・!!
情熱がありすぎるあまり、Lv13以下の紫譜面74曲を2週間未満で終わらせた・・!
モチベ・・・!圧倒的モチベ・・・・!
日々向き合う配置は、キモいホールドしながらのゴリ押し・理不尽キモすぎイーチ・遅い流し、バカキモスライド譜面...
曲者のオンパレード・・・!
だが中断したいという感情は一切ないっ...!
四六時中、神譜面()と一緒...!
朝も昼も夜も・・!
(こいつら同じ日にしばいてるの普通に上手いんだよな)
もちろん、13+以上となると単に回数を積むだけではAPが出なくなってくる。
この時点で13+のAPは2曲あるかないかというレベルだったので仕方ない。
(金欠で1日にたくさんの回数でプレイできなくなっただけじゃね)
が・・・!Acceleration(Lv13)*7をAP出せているので、地力は十分ある筈。これ以降、ユタイジはプレイ前後の振り返りを以前より入念に行っていた。(←ただ、この時は現在と比べてフィードバックの仕方があまり良くなかったと思われる。後ほど説明させて頂く。)
どんなにドブっても・・・!
1グレを踏んでも・・・!
APが出るまで、やりきる・・・!
そして、苦戦はしたものの、
『ジングルベル MASTER 14』
『Nerverakes MASTER 13+*8』
討伐・・・!!!
ユタイジにとって、Nerverakesは天敵だった。
なんと総プレイ回数は200回行くか、行かないか・・!(いや苦手にも程があるだろ)
残りはLike the Wind [Reborn] (通称ライク)、
そしてFragrance(フレグラ)の2曲。
真神狙いの2強として扱われることが多い。
要するにボス曲だ。
ユタイジ『ライクの方が簡単そうだし、サクッと終わらせるぞ』
だが、快進撃は突然、終わりを告げる・・・!
第2話:挫折、されど栄光
俺は癖を、風を、許さない
勘の良い人間なら察しがつくだろうが、
ラストまでAPが安定してきたにも関わらず、100回近くやってもここが光らない・・!
ユタイジ、味わう・・・!
絶望を・・・!
敗北・・・!
まごうことなき敗北っ・・・!
Nerverakesの粘着で精神を消耗していたこともあり、粘着を断念。
この時点で一度は真神確定、およびフレグラAPの目標から撤退しようと考えた・・!
Fragranceが大好き
が・・・!!!
ライクAPを諦めた2日後に、きっかけは訪れる・・・!!!
Lv14で一番大好きな楽曲のfelysで鳥プラ・・・!
felysには、FragranceやAxeriaと類似の乱打配置が頻出する。そのような譜面で、尚且つ思い入れが強い曲でずっと出したかったスコアを出せたこと。それはユタイジが自信を取り戻し、Fragranceに挑戦するきっかけを与えたのは言うまでもない。
『出来るか・・どうかじゃないっ・・・!』
やるんだっ・・・!
Fragrance 練習方法
『とは言ったものの、どう取り組むべきか・・・』
右も左も分からないユタイジ。当時FragranceをAPしたばかりの後輩、N田くん(仮称)に救いを求めた。
ユタイジ『教えてくれっ・・・!N田のおっさん・・!』(言ってない)
N田『まずフリーダム使いまくって前半を完璧にするとぜ笑』
ユタイジ『神が(笑)ついでに君の運指も丸パクリするけんね(照)』
練習の手順は次の①、②である。
①FDモードを活用し、前半を自動化できるまで練習する
ここでいう前半は、「サビに入る直前まで」をさせて頂く。
言葉通りの意味である。
Fragranceはとても短い曲なので、フリーダムモードでの練習が非常に効果的だ・・!
AP狙いにおける難所は基本的に中盤以降。
❶乱打・イーチ着地が飛び交う地帯
レベルの高いTap地力が要求される。
とある1箇所のイーチ着地だけは運指を組めるが、
基本的に見たまま押すしかないだろう・・・!
上の配置にはユタイジも苦労させられた。外部出力動画を利用して、ひたすら0.25倍速から0.9倍速まで徐々に上げて素振りする*9ことで癖抜きを行った・・・!圧倒的スロー・・!
❷ラストのイーチ流し
これ常にAP安定させられるならプロ。
・・・まあ、このように中盤以降がAP狙いの上では火力が非常に高い・・!
故に、
前半ができなくてどうする
ということ・・・!
Q.それなら前半はヌルいのか?
A.
Fragranceの前半を自動化する上でなくてはならないモノ・・・!
それは運指である・・・!
フレグラの前半を対策ゼロでAP安定させるのは不可能ではないかもしれないが、少々無理があるように思われる。こればかりは実際にプレイして難しさを理解してもらうしかないのが残念だ・・・*10
実際に、ユタイジの運指を例に見て頂こう。
よく見ると分かるのだが、
・イーチを片手画面で取る
・トリルを逆手で取る etc....
色々と癖の強い運指となっている。
ユタイジは最初からそのような運指で取っていたワケではない。
様々な捌き方を試し、改良し続けて、自分にとって一番しっくりきたもの を採用した結果である・・・!
『フレグラは、一人一人運指が違って、面白い・・・!』
『もし身近な人間がフレグラ紫を練習していたらっ・・・!』
『刮目せよっ・・!』
長くなったが、前半の話は以上である。
次は待ちに待った中盤以降の話になるが、
結局のところ
②気合いである。
とにかく練習して、微調整・・・!
癖がついたら意識を変えたり、対策を練り、
スロー再生で素振り等も試す。
延々と・・・!
この繰り返し・・・!
後はひたすら頑張る
そして粘着を始めてから10日後。癖も徐々に克服し押せる箇所も増えてきた。
更にその翌日、ついに・・・!
うおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっっ
ユタイジ、初の1グレ・・・!
中盤の乱打がAP安定する日も出てきた。
2、3グレは呼吸するかのようにポンポン出せる状態*11。
『ゾーン』に入っている。後は噛み合わせるだけ・・!
『いける・・・!』
と思ったのも束の間、なかなか噛み合わない・・・・・・・・
以下 1グレ踏みまくった時の心情
が・・・!!!!
ユタイジはブレない・・・!
既に見えているっ・・・!
光明がっ・・・!
進むっ・・・ ただひたむきに・・・!
フレグラという楽曲への愛を原動力に・・!
進むっ・・・!
そして、
初めて1グレを踏んでから数えて
7日後・・・!
ユタイジは
成し遂げた・・・!
『Fragrance MASTER Lv 14』
討伐・・・!!
ALL
PERFECT!
みるく*12、その日も、可愛いボイス・・・!!
至福の美声・・・!
『・・・・』(バタッ)
ユタイジ、安堵しすぎて倒れこむっ・・・!
至福の転倒・・・!
『100.8750%』
リザルト画面に映る、APのランプっ・・・!
至福の未理論値・・・!
そして、
アドバイスをくれた人達、
応援してくれた人達にっ・・・!
感謝っ・・!!!!!!
圧倒的感謝っ・・・!!!
ユタイジ『よし、次はライクをAPするz・・・』
『やっぱ疲れたし寝る・・!』
結局 利根川ユタ雄はフレグラ粘着を、
連続18日やりおおし
果てるっ・・・!
やりおおした後は
しばらくAP狙いする気になれず
高難易度特攻で治療後
くねくねしながらやっと立ち上がり
ニョロニョロと退店・・・・
その後、ユタイジはなんだかんだで
でらっくすRATINGが16000になり、
maimai GreeNの紫譜面制覇で初の神プレート確定を決め、
最終的にはライクのAPを出してリベンジに成功するが、
それはまた別の話・・・!
おわり
あとがき&解説 〜なぜユタイジはAP粘着をするのか〜
作者の福本伸胖(ふくもと のぶゆた)です。
ブログ『音ゲー破壊録 ユタイジ』をここまでお読み頂き、本当にありがとうございました。
今回の内容は、「ユタイジが真譜面との運命的な出会いを果たし、一度はライクで挫折したものの最終的にはフレグラ紫討伐までをやり遂げる」というものですが、いかがでしたか?
本当は超神確定編やライク再戦編の部分もしっかり書きたいな、と思っていたのですが・・・
あまりにも尺が長くなりすぎたので今回はボツになりました。そういう意味も込めて、タイトルに「前編」の一語を添えさせて頂いています。
何はともあれ、楽しんで読んでいただけたのなら嬉しい限りです。
さて、この章では
もう少し詳しく触れたい内容
についての補足、それとタブタイトルでもある
なぜユタイジはAP粘着をするのか
この2パターンにざっくり分けて色々と解説させて頂きます。
その1
第1話に登場したキーワード、「フィードバックの仕方があまり良くなかった 」について
真譜面を埋めていた時のユタイジは手元を撮影する習慣を身につけていませんでした。
もちろん手元撮影をしなくとも、プレイの前後で外部出力動画を見直すだけでも非常に効果的なのは間違い無いです。しかしながら手元撮影は失点原因をより詳細に理解したい際に、とてつもないほどに強力です。
ユタイジは『かなり不器用』なので、フレグラ紫より後の高難易度AP粘着では少なくとも詰め始めは必ず手元を撮影しています。手元を一切撮影せずにフィードバックを正確に行うセンスがユタイジにあったら、そもそも真譜面を埋めるという過程を踏まずにRATING16000までスムーズに上達できているでしょう。
その2
Q.真譜面を埋める効果について物語上で解説されていましたが、ユタイジはそれを埋めるだけで高難易度の地力は身についたのでしょうか?
これは NO です。高難易度の上達には、高難易度の修行も別途必要です。
しかしながら精度力・基礎力の向上に関しては絶大な効果を誇るので、結果的に14の新規鳥プラがバンバン増やせます。ユタイジにとって真譜面埋めは『高難易度の上達』における、いわば触媒のような役割だったのです。
その3
なぜユタイジはAP粘着をするのか?
答えは至ってシンプルで
maimaiを愛しているから
この一言に尽きます。maimaiが『好き』なのです。『好き』を深めたくて、泥臭くても上手くなろうとする。
ユタイジには『精度狙い・反復練習が嫌いだった』という裏設定があります。それにも関わらずmaimaiのAP粘着には本気になれた。彼がここまで本気で向き合える音楽ゲームはもうmaimaiしかないのではないか?と作者も感じているところです。
あとがき・解説は以上となります!
改めてここまで読んで頂き、ありがとうございます!!
皆様に感謝の気持ちを添えつつ、この言葉で締めくらせて頂きます。
『お前もっ・・・!』
『真譜面っ・・・!やるんだっ・・・!』
本当におわり
*1:maimaiで良いスコアを出すとなんか伸びる、謎の数字
*2:『将プレート』や『極プレート』、『舞舞プレート』という類似アイテムも存在する。取り方は謎。
*3:『舞神』はRe:MASTER譜面も対象なので例外
*4:これ、実は1%くらい嘘です!付け加えるべき条件を考えてみよう!全く関係ないけど、先週はクリスマスだったね・・
*5:『ヤバいイーチ』で反応したそこのお前 ゴマガキだね、潰します(ヒカニチ)
*6:かと言って速ければ良いってモンじゃない。
*7:初期譜面の中では癖はかなり少ない。ただめっちゃ地力譜面
*8:2023年6月当時。現在は14
*9:System "Z"(MAS)の24分乱打はこの方法でやっても癖抜けなかったので絶望しました
*10:何がどう難しいのか言語化するのがだるくなったので放棄
*11:AP狙いはこの状態の時が一番楽しい
*12:maimaiシリーズでお馴染みの、白い髪で猫耳の女の子。選曲時の案内やリザルト画面でお祝いなどをしてくれる『パートナー』の1人。